レナード・バーンスタイン(指揮)/シカゴ交響楽団
録音:1988年6月、シンフォニー・ホール、シカゴ(ライヴ、デジタル)
DG【ドイツ輸入盤】
バーンスタインが指揮したこのショスタコーヴィチ・アルバムは、1991年のグラミー賞を受賞した名盤。バーンスタインがシカゴ交響楽団を指揮することはほとんど無く、若い頃に振って以来何と37年振りの客演だったという貴重な機会の特別な記録でもありました。バーンスタインの晩年らしく、テンポはかなり遅めながら、濃厚な表現と巨大な構築感は比類がなく、世界最強とうたわれるシカゴ響の圧倒的なパワーが相乗効果をもたらした演奏です。特に第7番「レニングラード」は、その壮絶をきわめた大音響では右に出るものがないと評されるほどで、第1楽章の有名な「ドイツ軍侵攻」の場面における強力な合奏力、そしてフィナーレの洪水のようなサウンドは格別です。ショスタコーヴィチのシニカルな面は影を潜め、バーンスタインらしいヒューマニズムにあふれた壮大な熱い世界が拡がります。